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たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング(MarkeZine BOOKS) Kindle版
●人を動かす強い企画や施策は、一般的な調査からは生まれません。
たった一人の“N1”を分析する「顧客起点マーケティング」から
未購買顧客を顧客化、さらにロイヤル顧客化する「アイデア」をつかめます。
P&G出身、ロート製薬にて化粧水「肌ラボ」を本数ベースで日本No.1へ
スマートニュースではiPhoneアプリランキング100位圏外から1年でNo.1へ。
本書では、著者の西口一希氏が確立したフレームワークの理論と実践を全公開します。
自社ブランドについての数問の調査で作成できる
2つのフレームワーク「顧客ピラミッド」と「9セグマップ」は
ターゲットとすべき全顧客を可視化・定量化し、経営とマーケティングを繋ぎます。
同時に競合も分析して、具体的な戦い方を導き出します。
●本書で解説すること
・有効な「アイデア」の定義と見つけ方
・分析対象とする“N1”の選び方
・ターゲット顧客を「未認知」~「ロイヤル」の5つに分ける「顧客ピラミッド」の作成と分析方法
・販売促進活動とブランディング活動を同時に可視化・定量化し
マネジメントする「9セグマップ」の作成と分析方法
・潜在顧客を顧客化、さらにロイヤル化する打ち手の開発方法
・競合から顧客を奪う「オーバーラップ分析」の方法
・破壊的イノベーションに顧客を奪われるリスクの防ぎ方
●著者略歴
西口 一希(にしぐち かずき)
大阪大学経済学部卒業後、P&G入社。マーケティング本部に所属、ブランドマネージャー、マーケティングディレクターを歴任。2006年ロート製薬 執行役員マーケティング本部長。スキンケア商品の肌ラボを日本一の化粧水に育成、男性用ボディケアブランドのデ・オウを開発、発売1年で男性用全身洗浄料市場でNo.1に育成するなど、スキンケア、医薬品、目薬など60以上のブランドを担当。2015年ロクシタンジャポン代表取締役。2016年にロクシタングループ過去最高利益達成に貢献し、アジア人初のグローバル エグゼクティブ コミッティ メンバーに選出、その後ロクシタン社外取締役 戦略顧問。2017年にスマートニュースへ日本および米国のマーケティング担当 執行役員として参画、累計ダウンロード数5,000万、月間使用者数2,000万人を達成、2019年8月に、企業評価金額が10億ドル(約1,000億)を超える国内3社目のユニコーン企業まで急成長。2019年9月スマートニュースを退社しマーケティング戦略顧問に就任、Strategy Partnersの代表取締役およびM-Force株式会社を共同創業者としてビジネスコンサルタント、投資活動に従事。
※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。
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- 言語日本語
- 出版社翔泳社
- 発売日2019/4/8
- ファイルサイズ17397 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
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顧客ピラミッド顧客ピラミッドで基本的なマーケティング戦略を構築します。ターゲット全体「認知/購買経験/購買頻度」を調査し、5つに分類する「顧客ピラミッド」を作成。具体的な顧客数を把握し、狙うセグメントを定めて施策を展開し上位移行を促します。 |
9セグマップ9セグマップ分析で販売促進とブランディングを両立します。顧客ピラミッド(5セグマップ)にブランド選好の軸を加え、9セグマップを作成。図の左から右方向への顧客数の推移を販売促進、下から上への同推移をブランディングの効果として把握します。 |
N1分析顧客全体を捉えた一般的な調査では、人の心を動かす「アイデア」はつかめません。本書では、実在する「一人の顧客=N1」の行動と心理を分析し、強い「アイデア」を生み出します。 |
※紙の書籍と電子書籍でレイアウトが異なります。
登録情報
- ASIN : B07P6XKQ14
- 出版社 : 翔泳社; 第1版 (2019/4/8)
- 発売日 : 2019/4/8
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 17397 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 305ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 5,268位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 723位ビジネス・経済 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
著者について
Strategy Partners 代表取締役 https://strategy-ps.com/
M-Force 共同創業者 https://mforce.jp/
GrowthX 社外取締役 https://grtx.jp/
1990 - 2006年
P&G マーケティング本部、ブランドマネージャー、マーケティングディレクターを歴任
2006 - 2014 年
ロート製薬、執行役員マーケティング本部長(CMO)としてスキンケア商品の肌ラボを日本一の化粧水に育成、スキンケア、医薬品、目薬など60以上のブランドを担当
2015 - 2018年
ロクシタンジャポン代表取締役。2016年にグループ過去最高利益達成に貢献、アジア人初のグローバル エグゼクティブ コミッティ メンバーに選出、ロクシタン社外取締役 戦略顧問
2017 - 2020年
SmartNewsへ日本および米国のマーケティング担当 執行役員として参画、累計ダウンロード数5,000万、月間使用者数2,000万人を達成、2019年8月に、企業評価金額が10億ドル(約1,000億)を超える国内3社目のユニコーン企業まで急成長、マーケティング戦略顧問
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【要約】
・N1分析をすることで、顧客がブランド認知、購買のきっかけや顧客自身も認知していない深層心理を掴むことができるため、顧客に刺さる「プロダクトアイデア」や「コミュニケーションアイデア」を作ることができる
・アイデア=独自性+便益
・顧客起点マーケティングのフレームワーク
1.顧客ピラミッドの作成(ロイヤル顧客⇒一般顧客⇒離反顧客⇒認知-未購買顧客⇒未認知顧客)
2.行動データと心理データで各セグメントの基本的な顧客特性を分析
3.N1分析 (1人の顧客の認知、購買のきっかけとその際の心理状況を理解)
4.アイデア創造と再現性の確認
5.5W1Hのマーケティング戦略立案
本書の根幹である一人の顧客(N1)の分析は、iモード成功の立役者の一人、松永真理さんも、リクルート時代から行っていた手法に近い。ターゲット顧客を一人に絞り、徹底的にプロファイリングして実績を上げ、ドコモからヘッドハンティングされ、移籍し、iモードが大成功した。
松永真理さんはポテンシャルのターゲット顧客の分析だったが、本書の分析は、実際の顧客の中から一人に絞った分析なので、新規参入ではなく、伸び悩んでいる市場向けの理論だろう。
ただし、P108から始まる『キャズム理論』に大きな誤解があり、がっかりした。
Geoffrey A. Moore氏が『Crossing The Chasm』の中で、"Technology Adoption Life Cycle"として
本書で紹介しているイノベーター、アーリーアダプター等を含むベルカーブを最初に紹介したのが1990年。改訂版は1998年。
ハイテク分野は、低賃金労働者と安い原材料を手にすることができない米国が、グローバル競争で優位に立つための戦略の礎となり、
"High-tech inventiveness and marketing expertise are two cornerstones of the US strategy for global competitiveness. We will never have the lowest cost of labor or raw materials, so we must continue to exploit advantage further down the value chain."
コンサルティングする立場から、ハイテク企業が陥りやすい状況をGeoffrey Moore氏が気づいて書いた本であるので、『Crossing The Chasm』の冒頭から明言しているように、ハイテク企業または製品のマーケティングのために書かれている。西口氏の専門の”一般消費材”向けの理論ではない。
"it was a niche book from an unknown author addressed to the somewhat esoteric challenge of marketing hi-tech products."
従って、イノベーターやそれに続くアーリーアダプター等のプロファイリングも一般消費材の顧客ではなく、ハイテク製品の顧客を指している。
ベルカーブ(正規分布)の向かって左側の端2.5%を占めるイノベーターと一般消費材である『肌ラボ』を最初に手したであろう消費者との違いは、それまでの消費行動習慣が変わるか否か。
『肌ラボ』はよりお肌の潤いを増し、より処理速度の速いプロセッサーを搭載したパソコンでは、行動習慣が変わらない。しかし、iPhoneが世に出ると、それに対応したアプリが必要で、それまでの行動習慣が変わる。イノベーターはそれを我先に手にしたくてうずうずしている。
少し長くなるが、イノベーターの特徴を引用すると、
"Innovators pursue new technology products aggressively. They sometimes seek them out even before a formal marketing program has been launched. This is because technology is a central interest in their life, regardless of what function it is performing. At root they are intrigued with any fundamental advance and often make a technology purchase simply for the pleasure of exploring the new device's properties. There are not very many innovators in any given market segment, but winning them over at the outset of campaign is key nonetheless, because their endorsement reassures the other players in the marketplace that the product does in fact work."
西口氏は、原書を手に取ることなく、また聞きで『キャズム理論』を仕入れおり、それも名前を知っている程度の知識しかない。氏のビジネスが成功した要因のひとつは、キャズム理論にのっとっていた訳ではないことが分かる。ただ、自身の成功体験を『キャズム理論』に当てはめようとしたようだ。
せっかくの氏の実績に傷がつくので、改訂版が出るのであれば、この部分を割愛するか、”もともとハイテク製品のマーケットへの浸透度を打ち出した理論を使った”等、但し書きを入れたほうが良いのではないかと感じた。
またイノベーターやアーリーアダプター等の特徴を良く理解しないまま、『キャズム理論』を紹介するのは、Moore氏にも読者にも失礼ではないだろうか?
イノベーターは、ただ単に”新しい製品”を最初に手にする2.5%の人ではない。
実績があり影響力のある方だけに、間違った知識を世間に浸透させて欲しくない。
このため、本書全体の信頼度が落ちてしまい、星三つにさせて頂きました。
特に、ユーザー行動の量的分析は誰でも考えて実行していると思うが、それで上手くいかない経験は多々ある。
個人的にも、SQLなどで分析をして、仮説を立て、実施する、というサイクルを回しても効果が無いことはどこでも経験している。
この本では量的分析を否定するのではなく、量的分析でセグメントを分け、その後さらに各セグメントのユーザー一人ひとりに対してインタビューを行って、アイデアを見つけるように進めている。
この視点が個人的には斬新で、プロダクトマネジメントに取り入れていこうとしている